Kenichi's Time Out !

最近なにかいいことないかしら?
素敵なクラシックCDや本などの紹介とちょっとおもしろい話をUPしております。
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永田君のこと(1973年 春)
JUGEMテーマ:日記・一般

あれは1973年の春のことだった。
ボクたちは永田クンちの離れで仙台高校の音楽部の定期演奏会で何をやるかを真剣に考えていた。
亨が部長でボクは指揮者だった。

永田クンはいくつかの推薦曲を収めたレコードを持っているということだったので、その試聴のために三条町の永田クンの家に集合していたのだ。

永田「これがそうなんだ。ビートルズの曲を4声の合唱にアレンジしてある。」
そう言って、ブラザースフォーのLPレコードを取り出した。
ボクとしてはレターメンのアルバムの方がいいと思っていたのだが、なにしろレターメンは3人のコーラスなのだ。
そして仙台高校の音楽部は男性4部合唱がウリなのであるからここは永田クンのブラースフォーに軍配が上がるわけである。

3人で早速ブラザースフォーによるビートルズの歌を聴いてみた。
永田「どう?案外いいでしょう?」
亨「うん、これはいいね。アンド・アイ・ラブ・ハーは決定でいいんじゃない?」
ボク「ビートルズのオリジナルをコピーするのはどうだろう」
亨「誰が演奏するのさ。歌えても演奏が難しいよ」
永田「そうだよ、それよりは全然違うアレンジのほうがいいんじゃないか」
ボク「でも、これはちょっとムードミュージックっぽくない?」
亨「うん、だけど、このほうが女の子にはいいんじゃない?」
永田「このアイル・フォロー・ザ・サンなんか河村に歌わせたらいいんじゃないかなぁ」
ってな調子でボクはまだまだいろいろと検討の余地があるのではないかと思っていたのだが、二人の間で話はどんどんと進んで、結局定期演奏会の第2部はブラザースフォーのアレンジによるビートルズナンバーをメドレーで歌うことになった。
しかも、合唱でやるのではなく数名のボーカルによる4部合唱という結構ハードルの高いものになったのである。

ボクはピアノと曲によってはベースギターを担当することになり、歌は一曲も歌わないということになった。
部長の亨はギターを担当することとなり、永田クンはもっぱらコーラスをやるということになった。
 まったくもって無謀な会議であったとしか言いようがないが、それがどこか青春の匂いがしてたまらないものでもあるのは確かだった。

一息入れたいと思ったところで永田クンが取り出したのはグレングールドの演奏するゴールドベルグ変奏曲だった。
永田「グレン・グールドって知ってる?」
二人「いいや」
永田「ちょっと聞いてみて、いいぞぉ」
二人「・・・・」
おもむろにステレオのスピーカーからやさしいピアノの音色が聞こえてきた。
永田「グールドはね、猫背でさ、こ〜んな感じで姿勢悪いピアニストなんだ。でも、ほら、いいでしょう?」
と、両手を突き出して背中を丸め、ニコッと笑った。
永田「で、演奏が興に乗ると、うんうん唸りだすんだよ。これがまた音痴でねぇ、いいんだよ」
二人「・・・・」
どちらかといとロックかジャズにしか興味のなかったボクと亨には高度すぎるのであった。

永田「じゃ、これはどう?」
今度はオーケストラだった。
永田「これなら知ってるでしょ。ドボルザークの交響曲第9番、ほら、これ」
さっそくレコードに針を下ろすと、重厚なオーケストラの音が部屋中にあふれた。
永田「カラヤン指揮のベルリンフィルだ」
ボク「あ、カラヤンは知ってる。おじさんがファンでカレンダーが部屋に貼ってあるのを見たよ」
永田「あそう?ちょっと斜め下を向いて目を閉じたまま指揮をするんだよ、格好いいんだよなぁ」
ボク「あ〜、そうそう、そうみたいだねぇ」
永田「こっちのはウィーン・フィルだけど、ウィーン・フィルはカール・ベームがいいよね」
二人「・・・・」
まったく大人過ぎてついていけないのであった。

こうして春のうららかな日はあっという間に過ぎて、その年の夏の演奏会では縁あってドボルザークの交響曲第9番「新世界より」の第二楽章を男性四部合唱で歌うことになった。これも永田クンの念力であろうか、顧問の先生が今年はこれをやるぞといきなり決定したという何か不思議な選曲であった。

今日、グールドのゴールドベルグはボクの愛聴盤になっているし、ドボルザークの9番もとても好きなシンフォニーの一つである。
思えば永田クンはボクより35年近くリードしていたわけで、本当に尊敬してしまうのだ。
でも、永田クンは今どこでどうしているのだろう。
大学を出たあたりからどこでどうなったのか・・・まったく音沙汰もなく、消息は誰も知らない。
永田クンはボクの青春の1ページ。
おい、永田よ、これを見たら連絡をよこせよ!待ってるぜ!
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第1回茨木音楽祭
JUGEMテーマ:音楽
 

第一回茨木音楽祭で歌う市川芳枝さん

今頃になってなんだが5月5日、小雨のパラつく中を茨木音楽祭に行ってきた。
第一回ということなのであまり期待はしていなかったわけだが、これがなかなかどうして面白かった。
特にこの中で特に感激したのは昼間のステージでちょっと似合わない感じではあったけれどもジャズボーカルの市川芳枝トリオであった。

市川さんは京都で活躍するジャズボーカリストで数年前に夫であるジャズピアニストの市川修さんを亡くしている。私はこのご夫婦のことはこの茨木音楽祭で初めて知ったのだ。だからだんなさんだった修さんのピアノも知らないし、もちろん、芳枝さんの歌も聞いたことがなかった。だから、ちょっと興味を持って見たわけである。

会場は茨木市役所の正面にある南グラウンドの特設ステージ。
それまではなんとかもっていたのだが、いよいよ小雨がパラツキ始めたあたり、風が強く吹き始めたところにおもむろに登場したのであった。

はじめはテナーサックスとギターのヂュオ。テナーがブルージーではあるけれど力強いソロを展開。ギターがそこに小気味よくコードを刻んでゆく。1曲目が終わったところで市川さんの登場。
寒いですね〜と可愛らしい声で言いながら、黒いノースリーブの衣装。北風が寒いわけである。
しかし、歌が始まった途端にドスの効いた超ハスキーヴォイスでステージ前に集まった聴衆を圧倒したのである。魂の歌といわれる所以だ。
私は愛する者を失った、という切ない歌声が、ちょうど市川さん本人のことのようにも思え涙を禁じ得ない。
本当に感動してしまった。

後日、アマゾンでCDがあるんかいな・・・と検索したら、あった!


これがそうである。そのCD。
ブルーノートでのライブが音源で、生前の夫、修氏のピアノが収録されているのだが、このピアノが思いのほか絶品で、こんなピアニストが日本にもいたのかと耳を疑った。
そして芳枝さんの歌がまたいいのである。歌と歌の合間に短いスピーチがあるのだが、そこは可愛らしいアニメ声優のような声でしゃべっているのに歌が始まるといきなりドスの聞いた声が出てくるのだからたまらない。本当に驚いてしまうのだが、そこがまた、そのギャップがまたこの人の魅力なのかも知れない。

さて、話は茨木音楽祭に戻るが、この音楽祭、いろいろなバンドが出演していたが、やはりJAZZのバンドのレベルが高いように思った。
5月の3日、4日が高槻のジャズストリートでJAZZを堪能してきたばかりではあったが、この茨木でのJAZZもまた素晴らしいものであった。
ふと横を見ると高槻であさかぜというビッグバンドのマスターがご夫婦で座っておられたので、挨拶をさせていただいたが、やはり、来ていらっしゃたのですね?という感じであった。 JAZZ好きはどこにでも顔を出しているという感じで、なかなかにファミリーな喜びではあるのだった。
 
最後に、この茨木音楽祭、なんとか継続して実施されることを期待して、募金をして帰ったことを報告しておく。ただし、金額は若干とだけ言っておく(笑)
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第11回高槻ジャズ・ストリート
JUGEMテーマ:音楽


高槻ジャズストリートが5月3日と4日の二日間にわたり開催された。
その初日、5月3日の高槻を見て回った。

阪急高槻市駅前噴水広場で演奏するMAJIKSONS

ここのジャズ祭の特徴は仙台の定禅寺ストリートジャズフェスとは違って屋内の演奏が多いということである。ジャズストリートとはいうもののほとんどの演奏は屋内で行われている。入場は無料だが喫茶店内やバーの店内など決して広いとは言えないようなお店の中に無理やりステージを作りそこで所狭しと大音響でジャズを演奏しているのだからすごい!鼓膜も破れそうな迫力なのである。しかも、小さな店内なのでギュウギュウで早く出ていかないと次の人たちは店内に入れない。席の空くのを待ちながら通路や表の通りにいて、店内から漏れてくる音楽に集中せざるを得ないのだ。それでもそこは音楽の力だ。プロ級の腕前の演奏家たちが演奏する音楽はノリがよく、どんなにラッシュしていようが、外で聴くことになろうが、それはそれで十分に楽しいのである。


第一中学校特設会場で演奏するあさかぜジャズバンド
この高槻の町に全国から3000人以上のミュージシャンが集まり2日間演奏を続ける。全国とはいうもののそのほとんどは関西からだ。しかし、いったいこんなに大勢のジャズミュージシャンは普段はどこに生息しているのだろうか、まさかにょきにょきと生えてきたわけではあるまい。普段はどこかで演奏しているか、はたまた練習をしているわけで、この関西のいったいどのあたりに分布しているのか、これはちょっとした謎である。演奏のレベルは結構なものがあって、日本のジャズ文化も捨てたもんじゃないとちょっと自慢げに歩ける。こういうフェスティバルは文化を絶やさないためにも何がなんでも継続しなくてはならないと思う。

ところで、今朝、会社に出勤して、やはりジャズの好きな御仁と「高槻へは行きましたか?ああやっぱり?」なんて話をしていたら、私とこの御仁とはニアミスをしていたことがわかった。しかも、もし、遭遇していれば3日は帰宅できなかったであろうことも判明し、ニアミスに終わったことに深い感謝を感じずにはおれなかった(笑)

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飯守泰次郎&ベートーベン交響曲第9番
JUGEMテーマ:音楽



ここまで来ると実になんだが、クラシックネタをもう一つ!
これまた先月の話だが、この春先にベートーベンの第9番を聴いた。
考えてみれば別に年末以外に聞いてはならないという縛りはどこにもないわけである。

この日は茨木市文化振興財団100回記念公演ということで次の100回の始まりを祝しての選曲なのであった。オケは関西フィル。
前半はシチェリドンというあまり聞かない作曲家の書いた「ベートーベンの第9交響曲のための前奏曲」一曲だけ。しかし、この曲の暗いのなんの。。。
演奏会の開始直前に予定外に飯守さんのプレトークが開始されたのだが、それはこの暗い曲の説明のためであった。実際に聴いてみたら、本当に暗くて、プレトークがなければみんな陰鬱になってしまったに違いない。プレトークがあったから心の準備ができていたわけで、なかなかによい決定であったと思った。なんでも関西初演だそうだが、これは2度と聞きたくない曲である。

続いて、いよいよ本命の第9番。
これは何度聞いても素晴らしい曲である。
どうしてこんな曲がかけたのだろうかと思うほど素晴らしい。
ただこの曲の成否は歌手(ソリスト)にかかっているということも大事な要素だ。よい歌い手を集めなければならない。この日は関西では著名な4名によるソロだったので、それはまず満足すべき出来栄えであった。合唱は地元のママさんコーラスなどを中心に結成された第9合唱隊のみなさんで、これもまた、気合が入っていて大変によかった。
ただひとつ気に入らないとしたら飯守さんの指揮だろうか・・・。いつも左右の腕の動きが同じでぴょこんぴょこんという感じの指揮がどうにも目についてしまって関西フィルは藤岡さんの方がいいなぁと思ってしまうのだった。(飯守さんごめんなさい!)

演奏の方は、申し分ないと言っていいと思う。
十分なメリハリもあって、構造もわかりやすかった。飯守さんも上手なのである。
4楽章の中盤からは、場内にすすり泣く声も聞こえ、おう、感動に涙している人もいる!とついつい私も感動してしまって私までも涙が流れてしまう。演奏が終わるや「ブラボー!」という掛声がいくつも上がって、拍手が鳴りやまなかった。

会場を後にするとき、方々から「いい演奏会だったね」「よかったね」という言葉が聞こえてきた。なかなかよい演奏会であった。

そういえば階段を降りながらおばあさんたちの軍団がいて、こんな会話を交わしていたので、参考までに書き留めておく。
A「よかったなぁ〜、久しぶりにいい音楽聴いたわ」
B「よかったなぁ」
C「久し振りやなぁ」
A「あんな声はプロでなきゃ出せんな」
B「出せんなぁ」
D「プロやな」
A「合唱も良かったな」
C「よかったな」
D「そうやな」
とまぁ、こんな感じで、会話のようで、会話でない、なんともほのぼのとしているのである。
もちろん、私もこの音楽とこの会話で心がやわらかくなったことを報告しておく。
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金聖響&ベートーベン交響曲第1番・5番
JUGEMテーマ:音楽


これも4月のことになるが、金聖響のベートーベンチクルスがいよいよスタートした。すでに約半数の交響曲をCDにして出しているので残り半分がいつになるのかと気になっていたところだけに待ち遠しかった演奏会である。
今回は1番と5番。オケはもちろんオーケストラ・アンサンブル金沢である。

1番の演奏は実に堅実。古典的な感じがした。もちろん古典なのであるが、その中でもことさら「古典」という感じに聞こえたわけである。しかしながら、この1番をしてモーツアルトやハイドンの影響云々という人もいるが、これはなかなかどうしてベートベンらしい仕上がりであると私は思う。金さんもそう感じているのだろうか堂々としたベートーベンであった。

また、5番。こちらはすでに多くの巨匠がたくさんの名演を残しているだけに金さんぐらいの年齢の指揮者にとっては大変にハードルの高い一曲であろうと思われるのだが、これもまた、実にすばらしかった!
何といっても音楽を構造的にわかりやすく演奏していたし、最初から最後まで高い緊張感を保ち続けた演奏は完成度が高く、最後の方は私も頭に血が昇ってしまい、何がなんだかわからないほどの興奮を覚えた演奏であった。

金聖響という指揮者、ただものではない!と思わせるのは、どんなところなんだろうと、いつも考えるのだが、やはり、音楽を明確に描く力、それとオーケストラに緊張を持続させる力だろうか。いつ聴いても見事だなと思う。これからの10年、そして、その先の10年が楽しみな指揮者である。
しかし、アンコールに応えないのはいかがなものでしょうか?
私は彼の演奏会には何度も足を運んでいるのだが、彼のアンコールというのはついぞ聞いたことがない。
これもやはりファンあっての演奏会なのであるから、少々のサービスぐらいは考えてもよいのではないだろうか?
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